【音楽講座】リードシートの作り方 Vol.0

2024年06月19日

こんにちは。ベーシストのTOMまつをです。

本講座は、「リードシートって?」という方や、「なんとなく分かるけど、細かい点については今ひとつよく分からない。。」という方を対象に、私や他のミュージシャン(から聞いた)の経験を元に、どうすればわかりやすくなるかという点について解説していきます。(^_^)
本講座では「リードシート」という言葉を使用していますが、「リズム譜」等の違う呼び方もありますので、しっくりこない場合は、ご自身の言い方や、友人、仲間の方が使う言葉に置き換えて頂ければと思います。どうぞ宜しくお願い致します。

では以下に本講座の流れを記していきます。


0.リードシートとは?

1.リードシートの構成

2.メロディ、歌詞、コードネーム、キーの記載

3.リズムの記載

4.その他(強弱、アクセント等)

※1,2は必須項目になります。
※3,4はリードシートをより分かりやすくするためのオプションになります。


今回は、「0.リードシートとは?」について、出来るだけ分かりやすく説明していきたいと思います。

0.リードシートとは?

リードシートとは、譜面の一種で、構成とメロディ、コードネーム、テンポ情報等が記載してあり、他の演奏者と最低限の情報を共有し、演奏するときの手助けをするものです。
以下にサンプルを示します。赤字で説明を加えてあります。


※上記は実際にSuper Red Bandで使用されたリードシートです。


リードシートが必要になる状況を一言でいうと、、、

既存曲、オリジナル曲を、バンドメンバーやサポートメンバーと一緒に演奏したいとき

ということになります。リハーサルやセッション、また作編曲作業で主に使われます。

※バンドで演奏可能な最低限の情報を記したリードシートに対して、すべてのパートについて完全にアレンジされたものを、スコア(フルスコア、バンドスコア)と呼びます。各演奏者にはパート譜が配布されます。オーケストラ、吹奏楽、ビッグバンド等が使用します。指揮者、指導者はスコアを見て、全体の演奏について様々な調整をします。

リードシートは、小編成バンドで楽曲の構成情報を共有するために有効です。

リードシートの1つめの利点は、演奏完成に至るまでの作業効率化にあります。リードシートを使わない場合、手書きのメモで説明したり、実際に目の前で演奏したり、もしくは録音したデモ曲を聞いて、各メンバーがそこからコードを拾い、少しずつ形にしていきます。この方法にも様々なメリットがあるので、時間がたっぷりとれる状況では1つの選択肢と言えますが、スタジオ等料金が発生する状況下では、少しでも効率化を図りたいモノです。


リードシートの2つめの利点は、パート譜と異なり演奏にある程度自由度があることです。オリジナル曲を作ってみたけど、バンドアレンジまでに至らない場合、メロディ、コードを最低限記載することで、他のメンバーからアイデアをもらってアレンジを進めることができる場合があります。
※ただし、バンドメンバーに頼り過ぎても成長しないので、自分なりのアイディアは準備しておきましょう。(^_^

個人で弾き語りをする人は、特にリードシートの形式にこだわらずとも自分が認識できるメモ情報で十分です。楽曲を記憶していれば不要ですしね。。。歌詞カードにコードネームを振ってリードシートの代替にしている方も多いようです。
※気分が変わってバンドでやりたくなった場合、歌詞カードとコードネームだけではバンドメンバーが大変になります。できるだけリードシートを作った方がよいでしょう。

バンドにセクション(ストリングス、管楽器等)がいる場合は要注意です。一人だけの場合は、リードシートだけで対応してもらえる場合もありますが、複数名の場合は、各人に対してパート譜が必要になる場合がほとんどです。
※パート譜の作成は、難易度が上がりますので、別途学習するか、専門の方にお願いしましょう。(^_^)

リハーサル等の現場では、リードシートを配布後に、リードシートを書いた人が、楽曲の簡単な説明をして、その後実際に演奏する流れになります。(^_^)

では、次回「1.リードシートの構成」から、少しずつリードシート記載のポイントについて説明していきます。